プロモーション映像の裏側。普段見れない撮影現場がここにある。
第一回International Auto Film Festaにてノミネートされた作品を応募順に紹介しています。今回は「G/MOTION’ x Motocrane PromotionVideo」日本からの応募作品。制作は有限会社ジーモーション TEAM G/MOTION’。「あれ?」と気づかれた方もいらっしゃると思いますが、先に紹介した「Team G/MOTION’ TCR-JAPAN honda civic TCR」の撮影舞台裏を作品にしたのが今回の映像です。
いきなり登場するのはカメラ。大掛かりなクレーンに搭載しているなと思いきや、それはステージア(M35)のルーフに搭載されている。
実際にサーキットを走行しながらのシーンが続く。劇車との並走、カメラの動かし方、色々な状況が伝わってくる。車内でのカメラ操作はラジコンのプロポの様な機器で動かしている。
クルマとクルマ。走行しながらの撮影に緊張感が見える。
最後にクレーンを積んだステージアの全容が見える。これは車載カメラクレーンのPVという作品。
撮影現場は映像には映らない。いつも世の中に出回るのは、そこで撮影された作品のみ。ある意味裏側であったり、見えてはいけないものという認識をされることがある。
テレビなんかを見ていても、バラエティなどではあえてスタッフの写り込ませる演出はあれど、基本的にはスタッフや機材は映像を作る上で必要なだけで、映像の要素としては邪魔者である。
だからこそ視聴者の多くにはこうした景色が新鮮に映ると思う。撮影機材が大掛かりになるほど、ワクワクしてくる心理もあるだろう。
子どもの頃、大型の工事機械が働く建築現場などにワクワクする気持ちに似ている気がしている。プロ、職人と呼ばれる人たちしか立ち入れない場所。それが今回の舞台でもあり、主役でもある。
いつもは裏方を担っていたのが主役として扱われる。映像としては全くの逆転。
いくつかのカットで走行するレーシングカーが入るけれど、やはり今回の映像では脇役なのだから面白い。そう見せる編集の良さもある。
前回の作品紹介で「走るレーシングカーをどう撮ったのか」に触れたけれど、まさしくその解答がここにあった。
第一回International Auto Film Festaのアワード発表の動画で「2つの動画を1つにまとめる見せ方もあるかもしれない」と触れたけれども、正直それはかなり難しいと思う。
そういう意味では、ここに2つの映像として分けたのは良い判断だったとも言えるのかもしれないですね。
そうそう海外のカメラカーなどを見ても基本「マットブラック」のボディカラーを纏うことが多い。
反射や映り込みを防ぐためのボディカラーという目的の為の結果でしかないのだけど、実際このボディがカッコよく見える。クレーンを積んだ無骨さも強調され、マッチョな雰囲気も醸し出す。
CGのクルマ動画も良いけれど、こういう作品を通して実写の撮影現場に興味を持つ人が増えてくれば、世の中の自動車動画もまだまだバリエーションが増えるという期待も高まる。
実際これを使って撮影してみたいです。いろんな想像ばかり掻き立てられています。(清水)
この作品はオフィシャルサイト経由で応募されました。
第二回の募集は2024年1月1日から開始。オフィシャルサイト、FilmFreeway、festhome経由での応募が可能となります。